GPz1100(GPz1100 A2)を1987年から乗り継いで現在の車両は3台目、(正確には2.5)になる車両の特徴についてオーナーからの紹介です。
当時はZ750GPからの乗り換えで念願のGPz1100を手に入れたのを鮮明に覚えています。 Z750GPはZ650ベースのエンジンとDFIの組み合わせで、乗りやすくレスポンスもよかったのですが、残念ながらフレームがそのパワーについていけずふにゃふにゃ感は否めなかった、たまたま行きつけのバイク屋のお客で、GPz1100を譲ってくれるという方がいたので迷わず手に入れた。 世界のKAWASAKIが誇る当時のフラッグシップモデルであるGPz1100はZ系エンジンの最終型にDFIという電子制御インジェクションで120PS、空冷4気筒2バルブ最強エンジンでZ系エンジン特有のエンジン音とそのレスポンス、パワーには圧倒されたものでした。 以来現在に至るまで、GPz1100がお気に入りの車両です。
車両はさすがに当時のままとはいかず、現在は3台目にあたる車両ですが、体に染みついた感覚は今でも当時と同じ感覚で乗れるのでとても楽しいバイクです。 すでに40年が過ぎてもDFIのおかげで当時と全く変わらないレスポンスで楽しめるのが最高です。
今まで乗ってきた車両、XJ400 Specialに始まり、Z750GP、GT750B、CB750K4、SR500、SS500(MACHⅢ)、CB1300 SC40と比べてもまさに別次元の車両とでもいうべき乗り味を持つのがこのGPz1100なのです。
エンジン特性としてはまさに3段ロケットとでもいうべき特性で、3000回転以下、7000回転まで、それ以上という領域にわかれ、それぞれを言葉で表すと、のんびり大トルクで走るモード、パワーを使うきびきびモード、 後ろから蹴飛ばされたような感覚のフルパワーモードという感じです。 さすがに7000回転以上回すのは場所と勇気が必要です。
良い意味での昭和のバイク、Zという伝統を継承するエンジンを持つ車両です。 そんな特徴を持ちながら時速25km以上から200km以上までトップギアの5速で走れてしまう乗りやすいバイクです。これはDFI制御であることが大きな恩恵となっています。
このDFIについて少し詳しく説明すると、キャブ仕様のマシンとは明らかにレスポンスが異なります。 電子制御なのでキャブレターのような経年変化や調整も必要なく、いつでも、何年たってもその性能は変わらないです。 またこのDFIはアクセルの開度、開度スピードを検知してガソリンを供給するので、まさに右手でエンジンの特性を変化させる感覚です。キャブレターのような一瞬の間は無いのでまさにダイレクトにレスポンスがあり、右手とエンジンが直結してるという感じです。 このDFIがこのバイク、このエンジンの最大の特徴だと思います。(それゆえの120PSなのだと実感します)
KERKERの集合マフラーを装着すると、その特性は少し変化します。 本来であればこの集合マフラーに合わせてDFIをチューニングすればいいのでしょうが、そのまま装着した時の特性を説明します。
KERKERの集合マフラーとこのエンジンの組み合わせは最強です。(笑)
その音色はまさにこれがKAWASAKIサウンドとも言うべき音質で、迫力ある低音から伸びの良い高音まで、その音とスピード感のバランスはまさに絶品です。 ただ、ノーマルのDFIで換装すると2500回転から3000回転のあたりに少し回転が安定せずモゴモゴ感が出ます。その分高回転での抜けは良くなります。
なので集合に換装した時は2500回転以下でのんびり走るか、3000回転以上できびきび走るかの選択を迫られることになります。 これはノーマルマフラーでもある特性なのですが、ノーマルマフラーではその辺はあまりわからないように補正されるようです。 ちょうどクルージングスピードの60kmから80kmあたりに該当します。 のんびり走れるノーマルか、サウンドとパワーを楽しむKERKERか悩ましい選択を迫られるところです。
昭和のバイクなので、ノーマルでも結構大きい音なのは間違いないです。 エンジンオイルはPENNZOILが相性抜群で、とても軽く吹けあがるようになります。
まさに昭和を代表するKAWASAKI Zシリーズの最終型にふさわしい空冷4気筒2バルブの最高峰であるGPz1100はオーナーがそれを実感する名車です。
モデルは大きく分けて2モデル、EU仕様とUS仕様、ハンドルの形状、スビートメーターが違う
フレームは確認できているところで2種類以上あり(メーカーに問い合わせると仕様を教えてくれる)
エンジンのシリンダー形状も2種類あり、シリンダーのエッジが丸いのと削られてシルバーになっているもの
ZX1100A1型、ZX1100A2型があり、カラーリングとマフラー、ステッププレート、フロントカウルが異なる
ZX1100A1型は1983年初期、中期
ZX1100A2型は1983年後期から
基本的にレッドはホイルもレッド
GPzは空冷、GPZは水冷